大多数の釣り人は、市販のアルミ三脚を使用していると思うが、ここではかなりマニアックな自作三脚のお話し。
もう10年も前になるが、何度が釣り会にオブザーバーとして参加させてもらった事がある。このときは、市販のアルミ三脚を使用していたが襟裳の磯では何とも使いにくい。というか使えないのである。おまけに寒さで脚のプラスチック製ストッパーが壊れて、ゴムひもを巻いて釣りをしていた苦い経験があった。あの頃は年間2~3台ほど三脚を壊しまくっていたので、今でも激戦を戦った戦友達はヨシゾーの秘密基地に静かに眠っている。で、釣り会の人たちはと言うと鉄製の三脚を使用していた。何とも使い勝手がよさげだった。売っているのか聞いてみると注文すれば作ってくれると言うことだった。
しか~し、当時は週末ともなると”ネオンの怪しい光”と”〇ネ〇チャンの甘い誘惑”、”思考回路がふにゃふにゃになる液体”に、頭の先から爪先までどっぷり浸かっていたヨシゾーは、三脚を買うお金が勿体無かった。と言うか無かったのである。それならば、と言うことで見よう見まねで作ってしまったのが現在の自作三脚なのだ。
 
自作三脚の勇姿!防錆が大変です( ̄▽ ̄lll)
三脚の付け根!なんとも自作っぽい安い作りである。
あれから数年。バージョンアップを重ねること3度。一番の問題点であった自重も今では2Kg程度に軽量化を果たした。しか~し、竿受け部など、まだまだ改良の余地は残されていたのであるが、去年の秋に竿尻を受ける部品を無くしてしまった。また作れば良いのだが、材料の調達&切断・溶接など、一から作るとなると結構めんどくさいのでなかなか手が動かない。おまけに無くした時期が悪く、秋のカジカシーズン直前だったのだ。

在りし日の竿尻受け・・・・。何処いったんだ~!
さすがに10年も経つと少しは大人になったヨシゾーは、誘惑に打ち勝つ強靱な精神力と経済力を身につけていたので、すぐに近所の釣具屋さんにステンレス製の立ち込み三脚を買いにいった。あきらめが早いというか、優柔不断なヨシゾーであった。
このため、自作三脚は今では第一線を退き、防波堤や玉石場など、竿尻を浮かせる必要が無い場所での使用に限定されてしまったのである。しかし、何時の日か必ず第一線に復活させる・・・・。と思ってはいるのだが。
どうやって作ろう?全くわからなかったヨシゾーは、帰省した時に実家の工場(板金屋)をとりあえず物色した。何か使える物があるはずだ・・・・・。すると、あるはあるは使えそうな材料たち。丸鋼、角パイプ、平鋼・・・etc。さすがは板金屋である。おまけに万力、電動ドリルに電動カッター、電動サンダー、溶接機械等々。工作機械も使い放題である。しかも、時代は進歩していて全てコードレスといった使い勝手の良さ。さすがはプロの道具であると感心したのもつかの間、あまりの回転の速さとパワーに圧倒されていた・・・。素人のヨシゾーには使いこのすのが非常に難しかったのである。
で、一応かき集めた材料を眺めながら、頭の中で図面を画く。ここは、得意分野である。
一番、頭を悩ませたのが3本の脚を束ね、竿受けの支点となる中央の金具の製作方法。力が一番集中するし脚と竿受けを可動させなければならない。単純に脚を溶接で固定するわけにはいかないのであった。
ヨシゾーがとった方法は、まず角パイプの1辺を切断し、コの字型断面の材料を作成。これを適当な長さに切断し3つのコの字型部品を製作した。これに、それぞれ脚を固定するボルトの孔を開け三つ葉の形に合わせた。合わせた隙間を埋めるために一番上にL型の鋼材を置いて溶接したのである。
まずは、三脚の基本となる部分が出来上がった。

三脚を下から見た写真。ワッシャーを使ってガタツキを解消。
竿受け部は丸鋼にしようか?角パイプにしようか?色々悩んだが、可動&固定を確実に可能にする方法が考えつかなかった。このため、一番加工しやすく可動&固定が可能な平鋼を選択した。
平鋼の端部には竿受けとなる金具を溶接。本体との接続部にはドリルで孔開け&反対側のボルトと干渉しないように縦溝を設けた。
可動部は三脚中心部で使ったコの字型断面をこれまた適当な長さで切断し、竿受けと同じ平鋼を2枚溶接。この溶接した平鋼の端部を電動ドリルで孔開けし、竿受け部の支点とした。

脚を接続する三菱マークの部品の出っ張ったL字型鋼材と竿受けを固定する部品を溶接し一体化。これで、三脚の基本となる中心部分が出来上がった!

脚は当初、角パイプの先端に丸鋼を溶接し、グラインダーで先を尖らせた。しかし、安定度は抜群なのだが、なんせ重かった。このため、丸鋼に変更した経緯がある。しかし、竿受け部は取り付け金具の関係で角パイプのままです。

真ん中が、角パイプと先端の丸鋼を溶接したタイプ。両端は丸鋼です。
これが一番難儀した。まず、三脚の脚に溶接して固定するのは持ち運びの問題から却下。で、次に考えたのが脱着可能で脚に合わせて上下する可動式。しかし、この可動式にするためには脚と竿尻受けをボルトで固定する方法しか考えつかなかった。
まずは脚より一回り大きい角パイプを適当な長さに切断し一面だけにドリルで孔を開けた。この孔に合うようにナットを溶接。しかし、これが非常に難しい。うまく孔に合うように溶接出来ないし、溶接できたと思ったらナットや溶接した鋼材が溶けてる・・・。数度の失敗を繰り返して思った。「素人には無理。ギブアップ。」
そこで、たまたま休日で家にいた弟(実家を継いでいる)を呼び出し溶接してもらった。やはりプロである。一発で綺麗に溶接しやがった。(チキショー!)
一度、作業に引き込めばこっちの物、竿尻受けは部材がかなり細い材料を使用したので、溶接はかなり難しかった。このため、部品の加工はヨシゾーが担当し、溶接は全て弟にまかせたのである。ヨシゾーは小学生の頃から実家を継ぐための英才教育を受けていたが、溶接は習っていなかった。しかも、中学卒業と同時に家を出たので、出来なくて当然である。だから、ヨシゾーの板金屋技術は小学生並で溶接技術は素人なのだ。

今は無き竿受け部・・・・(涙)
後は、組み立てだけである。ステンレスボルトとナットで固定使用としたが、どうしても隙間が発生し可倒部がぐらつく。このため、厚さの違うワッシャーやバネワッシャーを沢山用意して、ぐらつきの無い可倒部とした。

一度、組み上げて問題の無いことを確認した後、解体して塗装した。色は何でも良かったのだが、市販の三脚はシルバーが多いので、迷わず?と言うか、シルバーしか思いつかなかった。
しかし、この塗装がまためんどくさい。塗装の乗りを良くするために、一度ばらした各部品をワイヤーブラシで磨き上げる必要があった。溶接で出来た凹凸はサンダーで削り、細かい箇所は手でヤスリかけである。脚や竿受けなどの凹凸の少ない部品は機械で綺麗に仕上げられるのだが、凹凸のある部品はうまくブラシがかけられないので一苦労であった。
おまけに、シルバーは乾くのが遅く、剥がれやすい・・・・。
結局、なんだかんだ言ってもお気に入りなんですよね。メンテナンスは凄く大変なんですが、手がかかるほど可愛いなんてね。釣行後は少しでもかまってあげないと、すぐ真っ赤になっちゃいますし、2~3年に1回は塗装を剥して再塗装が必要です。(笑)
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